前回アップした、西有家八十八ヶ所霊場の紹介。先日、地元のラジオ局 FMひまわりに出演させていただき八十八ヶ所霊場の事を話させていただきました。
ラジオに出演させていただいた事で、多くの方に西有家八十八ヶ所霊場の存在を知っていただくことが出来た事を大変嬉しく思います。またFMひまわりへ紹介していただきました「O田原さん」に感謝申し上げます。ありがとうございました。
さて、今回は前回の西有家八十八ヶ所霊場で紹介しきれなかったところをいくつか紹介させていただきたいと思っています。
(第八十番札所・本町の魚屋さん入り口)
写真を見て、あれ?っと思う人もいらっしゃるかと思います。実はココ、個人的に非常にお気に入りの札所で、なんと魚屋さんの軒先にあります。この辺りは昔からの漁師町で、狭い路地の中にいくつもの家があり、とても賑やかだった当時の面影を感じることが出来ます。魚屋さんの軒先。なんとも地元に根付いたお大師さま。とても穏やかな表情をしていらっしゃいます。
(第七十七番札所・東向)
民宿すぐらの横にある札所です。この札所は島原大変の時に、亡くなられてこの浜に流れ着いた方の供養塔と共に祀られています。現在は、あまり知られていない大昔の災害ですが、この八十八ヶ所霊場を回ることで改めて私自身も知ることが出来ました。
(第二十五番札所・十一面観音堂内)
長野地区にある十一面観音堂、そのお堂の周りには溜池がいくつもあり、また谷間には田んぼが広がるのどかな場所にあります。とても立派なお堂は、地域の方々が丁寧に管理されていることで守られているのだと実感することが出来ます。
(第三十五番札所・慈恩寺の柑橘畑内)
このお堂は、八十八ヶ所中で、唯一石を積んだ石垣の様な祠でその技術は素晴らしいものがあります。実はこのお堂を探すのはちょっと苦労しました。地図上GPSでマークした場所に間違いないのだが、全く見当たらない・・・。そこで近所の方にお話を伺うが、ご存知なかった様でした。ただ、その家のお婆様にお話を伺うと、お堂までの行き方を教えていただくことが出来ました。このお堂、柑橘畑の中にあるのですが周りの木や草がかなり伸びており、少し離れてしまうと見つけることは非常に困難です。あの時道を教えていただいたお婆様、お身体の調子があまり良くない時に、丁寧に対応をいただきありがとうございます。
(第四十七番札所・高岩山登山口入り口の脇)
高岩山には、八十八ヶ所の内の三ヶ所があります。一つは頂上の帆柱石の裏側に回り込んだところ。一つは一夜大師。そしてこの四十七番札所のお地蔵さま。高岩山に登る時、みなさんはどの登山口から登られますか?ほとんどの方が宝原からのルートで登山されると思うのですが、たまには林道の塔ノ坂方面から登られてみては?登山で使う体力は倍以上ですが、普段あまり見ることのない高岩山に出会えます。このお大師様の横には、お地蔵さまと書かれた大きなお地蔵さまがあります。この場所が林道高岩線と雲仙道路など三叉路の分岐点にあるので、昔の旅人の安全を見守ってくれていたのでしょう・・・(推測)この場所を紹介させていただいたのは、このお地蔵さん。非常にでかいのです。そして表情が硬く、ちょっとビビりました 笑
(第四十二番札所・丸尾)
この四十二番札所は、西有家郷土史の中にも記述がありますが、最後まで見つけることが出来ませんでした。この四十二番札所を探す際に、丸尾の地域の綺麗さに心を奪われ何枚もシャッターを切ってしまいました。四十二番のお大師さまの周りには、水田や紫陽花の花が綺麗に咲き、管理されている方の細やかな心遣いを感じることが出来ました。
(番外札所・戸ノ隅の滝)
最後に、八十八ヶ所を巡る上で重要な、戸ノ隅の滝をご紹介いたします。戸ノ隅の滝は小学校・中学校・高校と遠足の時に毎回訪れていた場所で、このお大師さまや他の石像を祀るこの場所も何度も通った場所でした。かなり神秘的な場所で、何度も写真に納めたことがありますが、その時はこの場所が八十八ヶ所霊場の重要な場所とは知らず、今回改めて訪れると、また違った角度から見ることが出来ました。
戸ノ隅の滝には昔、この地域を荒らしていた龍が住み着いていた様で、その龍を少年の姿をした神様が退治した際に流れた血で今も滝は真っ赤に染まっているそうです。その龍逃げて最後に天に召された場所から、「龍石」という地名がついたそうです。
西有家町の地名にはそういった伝説に基づく名前が多く、まだまだロマンが絶えません。皆様もぜひ違った目線で故郷を旅してはいかがでしょうか。きっとそれぞれ違った美しさに出会うことが出来ると思います。
(戸ノ隅の滝)