35℃近い強い日差しを久しぶりに浴びた。そろそろ島原半島に本格的な夏が来るのだと思うと、とても嬉しい気持ちになる。
夏に似合わない無造作に伸びた髪を切ろうと思っていたら、じいちゃんと買い物にいった時の会話を思い出した。
「94歳にもなって、床屋さんやってるあいつは凄いなあ。」
ふと漏らしたじいちゃんの言葉。
「え?94歳で現役の床屋さん?」
そうだ、その人に切ってもらおう。
そう思いつき、西有家町の商店街へと向かった。
小・中学校の通学路だった商店街も今は人通りも少なく、とても静かな町になっている。その商店街の須川フェリーターミナルの見える角を曲がった所に「水江理容院」は有る。
ワクワクとした気持ちで、早速入って見ることにした。